雨をとじこめて


日菜乃は、
「でも、言っちゃいけないけどさ、失恋してるんだよね?」
と、確認するように言う。



私は頷く。



「そう言ってたよ。でも、寂しそうだった」

「……りんご、告白しないの?」

「えっ!? 何を言い出すの、日菜乃ってば!!」



実乃理も頷きつつ、
「告白すればいいじゃん。ハッキリするよ」
と、あっけらかんとして言う。



「あのねぇ、美人で有名な日菜乃とは違って、私なんか平凡、いや、それ以下の見た目だよ? 優秀で優しい実乃理とも違って、自信を持てる部分なんかないし……」

「えー、そんなの関係ないよ。りんごは、りんごの良さがある!!」
と、実乃理。



「良さって?」

「うーん、一途だし、誠実な子だよね」



実乃理が一生懸命考えて出してくれた答えに、日菜乃は、
「それってさ、付き合ってからありがたく思える部分だよね」
と、笑って言う。



「……『付き合ってから』なら、両想いにならないと発揮できないじゃん!!」



私の悲痛の叫びに、日菜乃は「そっか」と納得して、実乃理は「一概にそうとは言い切れないと思うけど」と、思案顔を見せていた。