.
長い階段に足音ふたつ。
『なァー。俺もうこの階段のぼるの飽きてきたんだけど』
ポピィがかったるそうに言った。
見ている側は気楽なものだ。
もう言い返す気力もなかった。
『あと何回おまえが死ぬトコ見りゃ終わるんだよ。百回?千回?俺も疲れてきたし、いい加減さっさと壊れてくれねーかな』
「……」
『ナルセの言うとおり、早いとこぶっ壊れちまってこの世界で永遠に暮らすのも悪くないと思うぜ?』
「……」
『この遊園地で、繰り人形みたく生きてりゃいーんだ。おまえにはつまらない人生がお似合いだよ』
「……」
『ベンタ、おまえ
自分の命は軽いと思うか?』
なんにも喋りたくないのに
ずっとずっと横から話しかけてくる無神経な道化師。
何度も死んで、何度も生き返る。
何度もそれを繰り返している人間の前で、そんなあっさり訊くべきことではない。



