「ッヴ…!!」
顎が反り返り、反動でがくんとうなだれる。
右半分の視界がなくなった。
おびただしいほどの血がスカートを濡らして足に伝っていく。
あっというまに床は血溜まり。
「ぁ、あ…いごえ」
ぶら下がるなにかを片目でとらえた。
それはわたしの眼窩から垂れ下がる眼球だった。
視神経がまだ繋がっておりブラブラと風に揺れている。
頬に触れれば襞のようなものが靡いていて、剥がれた皮膚だと気づく。
『さっきのはヤスリ板だな。いたそー』
声のほうへ目線をやるとポピィがケタケタ笑っていた。
「ヴ、ぅヴヴヴー!」
時間差でやってくる壮絶な痛み。
肉まで削げた場所にぶつかる強風が痺れるほどの激痛を連れてくる。
血が喉を通り肺に達する。
「ヒュ…がはっ、が、ぁ」
呼吸ができなくなる。
痛い、苦しい
もう無理、殺してお願いだから
殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して殺して
「じに、だ、い」
しばらく悶え苦しみ、わたしは死んだ。



