‪‬♡NAH LAND♡




「ぅ……っ」



痛みはないのに感覚だけが残っている。


鼻先が陥没し、空中に飛び出ていく眼球。


脳みそと頭蓋骨が同時に砕けてぐちゃぐちゃに混ざり合う。


全部全部、わたしの体が記憶していた。


気持ち悪い。


吐き気が止まらない。



『ベンタっ、大丈夫かい?』



すぐそばから声がした。


口もとを押さえるわたしを心配そうに見つめるのはモモだった。


ごめん、いま喋れないや。


とりあえず目だけで笑ってピースを見せる。



『無理しないでよ。
すごく震えてる…怖かったね』



モモがわたしをそっと抱きしめた。


優しいにおいに包まれると、こみ上げていた胃液が落ち着いていく。



「モモ…わたし、いったい」




『ベンタ様は死にました』




答えたのはダリだった。


いつのまにそこにいたのか。


怯えるわたしを見て
ピエロの仮面が笑っている。


そしてなぜかダリは自身のハットではなく、わたしのうさぎ帽をかぶっていた。


全然似合ってないし。


成生くんに投げつけたはずなのになんでダリが持ってるのさ。






『ベンタ様は死んで生き返りました

ひとまず、1度目のチャレンジは

失敗ということですね』






機械的な、それでいて愉しげなトーンに嫌悪感が湧く。


モモの体に隠れるみたく顔をうずめた。