「ダリ…あの」
『かまいませんよ
ベンタ様が
お楽しみいただけるのなら
なんでも差し上げます』
にっこり笑って了承される。
え…いいの?
いくらなんでもゆるすぎない?
まるでわたしを基準にしているような発言に困惑してしまう。
『ふふ、お似合いです』
ダリはわたしのうさ耳を撫でると、踵を返して列の先頭に戻ってしまった。
これぞ拍子抜け。
「ほら、言ったろ」
「うん…うーん、いいのかなぁ」
「ダリが許可したんだから問題ないんだろ。まずはこの世界に馴染め。存在意義に疑問を抱くなら自分で作ればいい」
薄い膜に耳を覆われていた感覚に穴が開いた。
賑やかなのにどこかくぐもって聞こえていた園内の音が澄み渡っていく。



