『ベンタ…大丈夫、とてもかわいくて素敵な名前だよ。名付けてくれた人が悲しむだろうから、どうか恥じないで』
モモが優しく気を遣ってくれる。
ありがたいけどその名付け親は白々しく隣に立っているんだよね。
うなだれるわたしのすぐ横を、ジョンがふらふらと通っていく。
『ナルセ、いいね。
おまえのしたことは正しい』
彼は成生くんの肩に肘を乗せて、うんうんとうなずいていた。
しかし目は笑っていない。
口角だけが上がっている。
「……なんのはなし」
『べつに深くは言わないさ。ただいいなと思ったんだよ。そうやってベンタの騎士やり続けてりゃ…きっと。な?』
「意味わかんねーし。
きもちわるいから離れろ」
ジョンを睨みつけ、腕を振り払う成生くん。
話の内容はさっぱり理解できない。
ただ成生くんの眼光が怖いほど鋭くて、別人みたいだった。



