「もう、プライバシーもない」
「ねーよそんなもの。てかおまえアイツに乗られてたでしょ。だいじょーぶなの」
控えめに手首を触れられる。
成生くんの声のトーンは真剣で、なんだかんだ心配してくれているのが伝わってくる。
そういえばわたし…拒絶の一つもしなかったな。
………ん?
ちょっとまって?
「み、見てたの?!」
「見てたけど、全部」
「へんたい!」
「はあ?おまえらが勝手に盛りだしたんだろ」
「ちょ…っ、言い方!」
悪びれもしない成生くんにツッコミが追いつかない。
変態変態変態!
「なんだか知らないけど
あいつ、ずいぶんおまえにご執心みたいだね」
「そんなんじゃないよ…。きっとお客様へのサービスとしてああいう扱いをしてくれるだけ」
「サービスねぇ…」
まだまだ納得できないといったまなざしでわたしをじっと見つめてくる成生くん。
正直割り切れないのはわたしだって同じだけど、かといってダリの言動の真意を知るには情報が足りなさすぎる。
あの熱を帯びた言葉と声。
思い出すと鼓動がおかしくなる。



