『お二人は
ずいぶんと仲が良いのですね』
わたしたちのやりとりを観察していたダリがおかしそうに笑う。
そして音も無くわたしの隣へ並ぶと、当たり前のように腰に手をまわしてきた。
ダリって距離感近いタイプなのかな?
「成生くんとなら付き合いは長いかも…。
仲は、どうだろうね」
成生くんに視線を投げるけど、ふいと逸らされてしまう。
友達だと思っているのはわたしだけのようだ。
『とりあえずご安心ください
この屋敷に恐ろしい罠などございません
主人の安寧の地にいたずらなんて
そんな野暮なこと誰ができましょうか』
まさかまさかと身振り手振りで伝えてくれるダリに、わたしはうなずいた。
罠は無いと信じたい。
成生くんのいうとおり警戒するに越したことはないけど、どちらにせよわたしたちが過ごす場所はここなんだ。
たとえなにが起きても平静でいられるように気を強く持たなきゃ。
それから2階に上がり
わたしと成生くんそれぞれの個室を案内された。
やっぱり室内は綺麗で、わたしに用意された部屋はお姫様が暮らすようなインテリアだった。



