指と指が触れあう、その直前 『よそ見は 傷つきますよ』 白い手袋をまとった大きな手にさらわれてしまった。 慌てて見上げれば、ダリの顔が触れるほどの近くにあって、見えない仮面の奥の瞳につかまえられてしまう。 ダリは硬直したわたしの手をひと撫ですると、そのままぎゅうと包みこむ。 『ねえ?ご主人様』 まるで脅迫。 うなずくこと以外を認めない静謐とした圧に覆い尽くされてしまい 「ごめん、なさい……」 振り絞ることができたのは、屈服の言葉だった。