コースターを止めるために
鼓動を落ち着かせるために
わたしはある細工をしていた。
それは、コースターのスピードが上がった際
"自分の舌を噛みちぎる"
という簡単な細工。
痛みを伴う死を繰り返してきて学んだことがある。
人は、狂うほどの激痛を味わうと、その衝撃で一定期間感覚が麻痺するのだ。
心臓の音も聞こえなくなり
刺激を感知する場所がショートする。
つまり、いつ障害物がきてもそれを危険なものと認識できなくなるということ。
正常な判断を失ったわたしの心臓が暴れることはない。
恐怖を上回るのは、痛みだ。
やるしかなかった。



