「ベンタっ」
わたしの存在にすぐに気づいた成生くんが走ってくる。
その後をダリと道化師たちが続く。
「ベンタっ、ベンタ生きてる?ベンタ」
両肩を揺さぶられる。
成生くんの顔は真っ青だった。
ずいぶん心配してくれたみたい。
そんな彼に応えるように目線を持ち上げて、ピースをした。
『おやおやベンタ様
ゲームクリアですか?』
ダリの嬉しそうな声が割り込んでくる。
たしかめるように仮面の下から見つめられ、わたしはぎこちなくうなずいた。
『ベンタはゲームをクリアした。オレサマが横で確認したから間違いねーよ』
ポピィがわたしの背を叩いて言うと、ダリはさらに歓喜に満ちた声をあげた。
『そうですか!
さすが私の愛するご主人様
ここで終わるような
御人ではないと信じておりました
ああ、お疲れ様です
痛かったでしょう
怖かったでしょう
死の淵で踊るあなたは
本当に美しく、女神のようでした!
愛しています
愛していますベンタ様
ベンタ様…』
うっとりとしたダリに熱く抱きしめられる。
高ぶりを感じる呼吸音。
腕の中で容赦なく浴びせられるのは、労りと崇拝のまざった言葉。



