「おいおいなんだよ湊〜
いきなり走ってどこいったと思ったら桜庭さんといるじゃん」
あ、嫌な予感。
今だけは、樹里が伊織くんのことを好きだと分かった今だけは…ほんとにやめて。
伊織くんの友達らしき人たちがニヤニヤしながらこっちをみてくる。
「ヒューヒュー!あいつ、同じクラスになってから猛アタックしてるよな、さっさと告白して付き合っちゃえばいいのに〜」
「そんな単純なことか?相手はあの桜庭さんだぞ?恋ってのは、ちょっとしたことで今までの積み上げが簡単に倒れていくんだよ…ま、お前にはまだわかんないだろうけど」
まだ朝だというのに疲れていたわたしに、伊織くんの友達たちが話している声なんて聞こえるはずがなかった。

