浬も流石にトイレまでは着いてこない。
というより浬が来る前に私がトイレへ走っているのもあるけれど。
とにかく最近では珍しくなった1人の時間が用を足す時なのだ。
「えーー浬くん手離しちゃったの~?」
「いやそれ結構前な? でも仕方なくない? これに関しては。加賀宮を浬って呼びたいがために付き合ってたけど,あれはないわー」
「あーね? 強かったんでしょ? そくばく。いくら見栄っ張りの英美でもね~」
「いや見栄っ張りって笑」
加賀宮……浬?
あとは立ち上がって,ズボンを上げて,たくしあげたスカートを下ろして。
それから,水を流すだけ。
そんな中で聞こえてきた会話は,知らない女子のもの。
「でもな~。分かんないよ。浬くんだよ? あの顔と,特別が1人もいない浬くんだよ? 私なら束縛くらい笑って許しちゃうけどな~。かわいくない?」
「やだちょっと。あんたはされてないから言えんのよ。大して喋りもしないのに,言葉と行動ばっか重たいんだから」
浬の……元カノ,かな。
「こっからテンション上げてこーって時にさ,あんなでこられるとちょっとね。いやまだ付き合って1ヶ月じゃん? ってなる」
「あーわかる笑 前会ったとき,付き合って三年目ですか? って感じだったし」
「だよねー。まじダルくて」
「はは。別れなきゃ結婚してたんじゃね?」
「無理すぎる~!!!」
でも,なんか。
私には関係ないけど



