【番外編】傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

「勝ち目なんて、最初からないな」



フラれたようなもんじゃんか。

でも、いい。

士綺クンと、つーちゃんの元気な顔を見れるなら……。

僕は喜んで、“ずっと友達”だ。



「憐夜、なんか変なこと吹き込んでねぇだろーな?」

「何それ士綺クンひどーい! つーちゃん何も無かったよね!?」

「う、うん!」

「おい椿月、声が上ずってるぞ」

「ひゃ、ひゃいっ!」



頬をムニムニと掴まれているつーちゃんと、幸せそうな士綺クンの顔に、完全敗北した。



「つーちゃん、ありがとね」

「へ? あ、うん! ずっと友達! 約束!」

「は? 憐夜、やっぱなんかしただろ」

「さぁ〜? 僕とつーちゃんだけの秘密だもんね〜」

「そーだよ士綺くんっ。ひ、み、つ!」



つーちゃんはそう言って、プリンを持って逃げていった。



「憐夜何した」

「だから! 秘密!」

「おい!」



僕もつーちゃんの後を追って逃げた。

ま、これからも同じ関係でいられたらいいな。

そう思う、今日この頃。



僕の過去(憐夜)【完】