プラチナ王子



「トールだよ! トール、ゆっこ。classmate」

「あ、こんにちはっ」

「名前じゃなくてどーいう関係かって聞いてんの~っ」


んふふーっ。まさかのシ・カ・ト!


「カンケー? トールはトールだよ」

「もー昴はっ! そういうとこも好きだけどさぁ」


好き!? 今さらっと、好きって言った!?



「――おい、ゆっこ。絡むなや」


驚いていると、翔太先輩とキョウ先輩が来たところで、ふたりはどこか申し訳なさそうな表情をしていた。


「翔太先輩、キョウ先輩も! こんにちは」

「おー。堪忍な、こいつ勝手についてきてん」


こいつって、ゆっこ先輩のこと……?


「昴、教室戻るよ」

「えーもう?」


キョウ先輩に言われて昴先輩は渋々席を立つと、あたしと奈々に手を振る。


「トール。きょうまた、Mailしよーネッ」

「っ! はいっ!」

「ちょっと待ってよ~っ!」


食堂を後にする昴先輩たちを追いかけるゆっこ先輩。


その前に睨んできたのは気のせいじゃない……と、思う。



何だか、よからぬことが起きそうな予感がします……。