「次は当てる。逃げようとしても、蹴るかんね」
「……おい、謝った方がいいって」
「あんたらも謝んだよ!」
「「すいませんでした!!」」
「あんたも」
金髪男をギッと睨むと、青ざめていくのが分かる。
「わっ、悪かったよ」
「あたしじゃなくて!」
「悪かった!」
金髪男が涙目で昴先輩に謝ったのを見て、あたしは右足を下げる。それを確認した3人は、全速力で逃げていった。
「覚えてろよチビ!!」
「忘れるかボケ!!」
今度また昴先輩を傷つけたら、全員蹴ってやる! 再起不能にしてやる!!
「「「ぶっ……!」」」
ん?
「あははっ!」
「透最高ーっ!」
「男前すぎるやろ!」
「さすが透ってとこかしらねぇ」
笑う昴先輩たちに、今更我に返る。



