「お前らも、やめた方がいいぜ? こんな男より俺にしとけって」
意地悪く口の端を上げて、あたしと奈々に訴えてくる金髪男。
……正直、かっこいいとは思う。
絶対モテるなと感じるほどには整った顔をしてるし、背も高いからそこにいるだけで存在感もある。
だけど、自分はかっこいいと思ってる雰囲気が丸出しなのがいただけません。
あたしの場合、昴先輩に嫌がらせをしてる人っていう先入観があるから、余計に腹立たしくなるんだろうけど。
「昴先輩、気にすることないですよ。結局ただの嫉妬でしょうから」
「シ……ト?」
「えーっと、エンヴィー……この場合ジェラシーかな?」
「んん、そういうイミ……」
そうそう。英語得意な方で良かった……。
「おい、なんだよ嫉妬って!」
あーもーうるさいっ!
「嫉妬やんなぁ? てか、逆恨み?」
「昴が転校してきてモテなくなったからって、昴に嫌がらせしてもねぇ……。更にモテなくなると思いますよ?」
翔太先輩とキョウ先輩は3人の先輩にダメ出ししまくり。
でも、めげないところがもうナルシスト全開……。



