プラチナ王子



「……閉じ込められたりして、昴先輩が悲しむのは、嫌です」

『やさしーね、トール』


……だって、好きだから。


「……何かあったら、呼んで下さいね。あたし、絶対すぐに行きますから」

『バンケントールが?』

「そうです。番犬透が、です」

『じゃあ、トールをよんだら、すぐきてくれないの?』


え……?


「透……ですか?」

『ウン。トール』

「行きます! MAXスピードで行きます! 世界新出します!!」

『あはははっ』


世界新出すよ。出すに決まってる。


大好きなあなたが、待っていてくれるなら。



『たのしみにしてるネ』


昴先輩。


好きすぎて、おかしくなりそうです。


「またお昼、一緒に食べましょうね……っ」


『ウン、たべよー』


幸せ。


『じゃあ、またネ?』

「はいっ!」


またねって言える、あたしと昴先輩の関係。


嬉しい。幸せ。