プラチナ王子



「番犬って意味です!」

『バンケン?』


あたしのバカ……。


「犬です……」

『dog?』

「えーと、ガード……ドッグ?」


伝わるかな……伝わらないでほしい気もしますけどねAHAHAHAHA……。


『guard dog?』


昴先輩、発音キレイ。素敵すぎます。


『――アハハハッ』


え!? 何で笑うの!?


「え、昴先輩? 意味分かりました?」

『ははっ! トールは、オンナノコなのにー』

「え? いや……そうですけども」

『イミ、わかたよ』


電話越しに、昴先輩がクスクス笑っているのが分かる。


「ご、ごめんなさい」

『どして?』

「……だって、女のあたしが昴先輩をガードするなんて、失礼ですよね」


男のプライドみたいなものを、傷つけた気がする。


『どして、guardて、おもたの?』


どうして!?


「だって! 昴先輩を傷つけるなんて許せません! そんなことする人はあたしが倒してやろう……と、思って……」


あぁ、また熱くなっちゃった……。