プラチナ王子



「ぎゃーーーっ!!」


きたっ、きたきた!!


携帯を胸に抱いてベッドの上を右に左。ゴロゴロ転がって大喜びしていると、ゴンっ!と壁に頭をぶつけた。


お、落ち着け、あたし……。


きちんとベッドに座り、高鳴る胸を押さえて携帯を開く。


受信ボックスには、“昴先輩”の文字が確かにあった。


はぁっ! 文字すら愛しい!! ダメだもう……心臓がドキドキしすぎ。


深呼吸して、震える指でメールを開いた。だけど、目に入ってきた文章に一瞬固まってしまう。


『たぶん、とじこめられてた』

「……」


と、とじ……閉じ込められてた? は!? え!? 何で!?


『どうしてですか!』


さっきまであんなに悩んでいたのに、今度はすぐにボタンを押して送信した。


……閉じ込められてたって、何で。


一体誰がそんなことすんの!? 王子になんてことを!


怒りを感じていると、携帯が震える。


『オレのこと、きにいらないからだって、ショータがいってたけど、よくわかんない』


気に入らない……?

昴先輩を気に入らない人なんて、いるの? あんなにかっこよくて、とんでもなく笑顔が可愛くて、優しくて、人懐っこいのに?