――17時32分。
携帯のディスプレイに大きく表示された時計を見ながら、閉じたり、開いたり、閉じたり、また開いたり。
な……何してんだあたしは……。
電話帳を開き、“昴先輩”と編集しておいた画面をジッと眺める。
奈々のおかげでゲットできた、昴先輩のメアドと携帯番号。
今日中にメールすると奈々に言ったものの……。
「出来ない! 無理っ!」
叫んでは、さっきからベッドの上でずーっとゴロゴロ寝返りを打っていた。
いや、でもするって決めたんだから!
覚悟を決めて、メール作成のボタンを押す。
なんて送ろう……。
『今、何してましたか?』
うーん……ありきたりかなぁ………。
『早速メールしました♪』
いやいや、キャラ違うよね?
『この前はありがとうございました』
……手当てのことは昴先輩にとって、そんな大した出来事じゃないよね。
『透です((^O^三^O^))』
「……」
あたし、いつもどうやってメールしてるっけ……? はは……。