プラチナ王子



「オコッタ?」

「怒った!」


昴はあたしの顔を覗きながら、両手を広げた。


「何さ……」

「ナオナカリのhug」

「……なかなおりでしょ」


くそぅ……。


可愛いすぎる!


怒りなんて本当はこれっぽちもなかったから、あたしはすぐに昴の胸に飛び込んだ。


「ぎゅー」


ぎゅー。


「ナ……カナオリ?」

「うん、仲直り」


本気で怒るわけないじゃん。



「トール、ダイスキ」

「……あたしもダイ……スキ…」

「ハハッ! コエちっちゃい!」

「恥ずかしいんだもん!」


クスクス笑う昴に頬を膨らませて、それでも昴の腕の中から離れなかった。



「ネ、トール」

「んー?」


顔を上げると、軽くキスをされる。


「Let's marry in the future.」

「――……」

「……オレが、オトナになったら」


とろけそうなほど優しく瞳を細めて微笑んだ昴に、じわりと込み上げた涙が零れ落ちる。