──ちゅ。と触れた瞬間、後ろに退け反る。
は……っ恥ずかしいぃぃい!!
何これ何これもうダメ胸がぎゅぅううってなって苦しい!
両手で顔を覆っている内にきっと昴は目を開けただろうけど、顔なんてとてもじゃないけど見れない。
「……おわり?」
「終わり!」
きっぱりと発した言葉はあたしの両手に遮られて、少しくぐもっていた。
沈黙が昴の不満を表してるみたいで、落ち着かない。
や……やっぱ短すぎたかな。でもでも、あれ以上は無理だもん!
「……じゃあ、hug」
ぽつりと呟くような言葉に恐る恐る両手の壁を壊すと、昴はジッとあたしを見つめていた。
「ハグ……?」
「ウン」
不満そうにしながら両手を広げる昴に、それなら長く出来るなと思いながら近づく。
「――っ!?」
ぐんっ!と急に腰を引き寄せられて、顎を持ち上げられた時にはもう、青い瞳に捉えられていた。
「Unsatisfactory」
そう囁いた昴の唇は、あたしの唇に重なる。
「~~っ!」
『物足りない』
そう囁いた昴は何度も何度も、繰り返しあたしの唇を味わうようにキスをした。
「……っ……すばっ」
離れては重なり、離れては重なる。
昴の長いまつげが時たま肌に触れてくすぐったい。
腰に回された手が、あたしの顔の向きを変えるために添えられた手が、肌をなぞる。
深いキスは息が苦しくて、それなのに体が熱くて、頭がぼんやりした。
……クラクラする。



