「ずっと、いっしょにいてネ」
「うん……いる」
「トール」
「うん」
「kissして」
「う……はい!?」
昴は離れたかと思えば、あたしの体を反転させて自分と向かい合わせにする。
ただ緩やかに唇に弧を描く昴を、ポカンと口を開けて見つめた。
今……キスしてって言った?
してって何!?
「あたっ……あたし!?」
「ウン」
「無理! ハードル高い!」
手を左右に振ると、昴は眉を下げて俯く。
「ヤダ……?」
グサァッてこれ、何回目だろう、射抜かれるの……。
女の上目遣いは武器?そんなまさか。男の上目遣いも充分武器になります。初めて気付きました。
「わ、分かったから! 目瞑って!」
意を決して言うと「ハイ」と悔しいくらい、あっさり目を瞑られた。
「……」
綺麗すぎる……!
宝石みたいな青い瞳が見えないのは残念だけど、まつげ長いなぁ……鼻高いなぁ……肌きれい……。
「トール」
「はい!」
「はやく~」
「は、はひ……」
見惚れてる場合じゃなかった……。
どっこんどっこん鳴る胸を押さえて、昴の頬に手を伸ばす。
「……っ」
ゆっくり近づきながら、そっと目を瞑った。



