「――改めまして! 弟の向井 陛(むかい のぼる)です。中3でーすっ」
きゃっきゃっとハシャぎながらチョコレートパフェを食べる、陛こと“のん”。
後夜祭が終わり、いつもの5人とのんでカフェに来ていた。
何でここにのんがいるのかと言うと……。
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『えーっと……両想いってことでいいんですかね? おふたりさん』
司会者の発言に、抱きしめ合ってたあたしと昴は勢い良く離れる。
『英語で告白なんて前代未聞ですねっ! 何て言ったんですか?』
「ヒ、ヒミツです……」
昴が照れてる! 可愛い!
『残念! 秘密らしいです! ていうか透ちゃんの好きな人って王子だったんだね~!』
司会者の発言に、ボッ!と顔から火が出そうになる。
わ、忘れてた……。
こんな全校生徒の前で何しちゃってんだあたし!
『いや~、まぁとにかくスゴイものを見させていただきました! 皆さん盛大な拍手を2人に贈って下さーい! 昴くん、透ちゃん、おめでとう! ありがとうございました~!!』
「おめでとー!」と祝ってくれる人もいれば、「いやだー!」って嘆く人もいる中、後夜祭イベント、イケプリ恋愛事情調査は大成功?に終わった。
後夜祭のあとは自由解散らしく、ぞろぞろと生徒が体育館を出ていく。
そんな中であたしと昴、奈々と隼人はステージに立ち尽くしていた。