プラチナ王子



……どんな、って。


「友達です……」


多分。避けられてるから、もう友達じゃないかも。


『告白はしますか!?』

「……するつもりです」

『おーっと! 告白……ここでしちゃいますか!? ていうか同じ学校!?』

「ここではしません」


司会者の目を見て、はっきりと答える。


「1対1で、告白したいので」


『そうですか~残念ですね。男子生徒の皆さん! 透ちゃんに告白するなら勇気が必要ですよ~! はははっ』


何がそんなに愉快なのか……。


『さぁでは、プリンセスたちはそちらのイスに座っていて下さーい!』


司会者の声に首を動かすと、ステージの左横にイスが並んである。


その椅子を見た途端、解放感からドッと疲れが出て、奈々もそうなのか無言でパイプ椅子に座った。



『続いては女子お待ちかね! プリンスの登場でーす!』

「「待ってましたぁあああ!!」」


もう列とか関係なく、ステージの前に集まる生徒たちにギョッとする。


怖い……。


でも、あたしもあっちにいたら、楽しかったかなぁ。


『プリンスは、各学年1名のみ! では3年、2年から登場して頂きましょう! どぅぞ~!!』


司会に呼ばれ、3年生のプリンスが袖裏から出てきた。


あ……隼人!?


隼人はホスト姿のままで、ステージに出てきた。あたしと目が合うと、ニヤリと笑ってピースしてくる。


「きゃーっ! 隼人ー!」


やっぱ、隼人もモテるんだなぁ。


女子の黄色い歓声が、それを証明していた。