プラチナ王子



「――それで? 告白するの?」

「うん。まぁ……しようかなって」


15時50分。16時から始まる後夜祭のために、1年生は体育館に赴く。


「今日じゃないわよね?」

「……今日はちょっと」


ミディアムレア的シカトされたから、日を改めて、あたし何かした?って聞いてから、告白しようと思います。


「ふぅん。いいんじゃない?」

「ほんと!? その時は協力してね!」

「数え切れないほどしてるわよ」

「い、いつもお世話になってます…」

「お礼に何してもらおうかしらねぇ」

「何でも言って下さい!」


クスクス笑う奈々は、何だか楽しそう。


「はぁ~……楽しみだわ」


うっとりしてる奈々に一体どんな見返りを求められるんだろうと思いながら、行列にならって体育館に入る。


「おぉ! すごー」


1年生以外の2年生と3年生はすでに床に座っていて、話し込んでいた。


全校生徒となると熱気もすごいなぁ……。


「あっちね。行きましょう」


どの学年もクラスごとに縦一列に並んでいる。あたしと奈々も、クラスの列に並んで座った。