「透が好きだ」
「……うん?」
大聖の言葉に目を丸くする。
「あたしも好きだけど?」
何を今更。
「違くて! 好き! 付き合って下さいってことだよ!」
真っ赤になりながらそう言った大聖に、あたしはやっと理解する。
「あ……え、……は?」
いやあたし失礼だな。は?とか言っちゃったよ……。いやそうじゃなくて……。
た、大聖があたしを好き? 好き……付き合っての好き……。
どぇぇぇぇぇえ!?!?
「ななな……なっ……えっ!?」
「……女として、好きだから。彼女になってほしいんだ」
一度言ったら冷静さを取り戻したのか、真っ直ぐあたしを見て言う大聖に顔が赤くなる。
「あたし……こ、告白されたの、初めて」
「……そう思ってるの、透だけだろ」
「はひ?」
「他のクラスの奴とか先輩とか、告ったって聞いたけど」
「告られてませんけど!」
「気付いてないんだな? さっきみたいに、友達の好きだと思ってただろ」
……そういえば、仲いい男子に何回か好きって言われたことあるな……。呼び出されたわけでもなく、みんなで一緒に遊んでる時に言われたんだけど……。
え? あれ告白だったの?
…………。
「ごっ……ごめんなさい」
いたたまれなくなり、関係ない大聖に謝ってしまう。
「俺は伝わったから良かったけど、そいつら不憫だよな」
「ほんとすいません……」
あたしってバカ……。ていうか超失礼……。



