プラチナ王子



「――昴! キョウに翔太も!」


視線の先にいたのは、ちょうど1-3に来た昴たち3人と出迎える奈々だった。


「ちょっと行ってくるね」


のんに一言告げて、あたしは昴たちのもとへ行く。


「いらっしゃーい!」

「うっわ! ほんまに透なん!?」

「今奈々に聞いてたけど、すごい変身っぷりだね」

「でへへー」

「やめなさいよ透、その笑い不気味。こっちよ、席案内するわ」


奈々が翔太たちを席に促す中、昴を見つめていると目が合う。


「……! ……?」


……あれ。今、目合ったよね?


昴は目を逸らして奈々について行き、席に座ってしまった。


……合わなかったか、な…?


「透、オーダー持っていってくれる?」

「あ、うん」


奈々にオーダー表を渡され、教壇側に設置されたキッチンにオーダーする。


……あたしだって気づいてない?わけないよね……。



「透! 気をつけて運べよ」

「あっ、うん!」


ぼんやりしている間に注文メニューが用意されて、3人分の飲み物と食べ物を両手に持ち昴たちの席に運ぶ。


奈々と昴たちが、何やら楽しげに話していた。


「お待たせしました」

「おー! うまそうやん!」


肉まん、小籠包、焼売を見て、翔太は歓声をあげる。