プラチナ王子



あたしの頭の中では、キレーなお姉さんたちに囲まれた昴の姿を妄想中……。


いやあぁぁぁあ! こうしちゃいられない! 今すぐ行きたいけど店長怖い! 役だけど!


午後のお客さんを確保しないと、店長に怒られる上に休憩すらもらえないかもしれない!



色々な考えを巡らせたあたしは携帯を取り出し、画像フォルダを開く。


女子と男子が着替え、記念に全員で撮った写メ。それを待ち受けに設定してから大聖に電話をかける。


「もしもし!? お客さん教室に案内して! 今、外だから」

『え? 分かった、今行く』


よっし!


「すいませーん!」


あたしは元気良く近くにいた他校の女子高生4人組に声を掛けた。


「1-3で本格チャイナカフェやってるんですけど、イケメン店員多いんで! ぜひ行ってみて下さいっ」

「えー? イケメンですかぁ?」

「はいっ! こんな感じの!」


携帯を開き、女の子たちに待ち受けを見せる。


うちのクラスは案外イケメンが多いからね! 昴には及ばないけど!


「「ほんとだー」」

「カフェって行っても、中華料理も販売してるんで! ドリンクも充実してますよ~」


「どうする? 行く?」と、女子高生たちは話している。