「君が大聖なん!?」
「はい、透と同じクラスの矢部 大聖です」
軽く頭を下げた大聖は、不思議そうな顔をして翔太とキョウを見る。
「俺のこと知ってるんですか?」
「透が、よくバスケの話してるからね」
「今度俺らも混ぜてくれへん?」
「あ、ぜひ。人数多い方が楽しいんで」
ニコッと笑う大聖に、翔太もキョウも好印象って感じだ。
「大聖ほんといい奴だから! 仲良くしてあげてー」
「何だよそれ」
「褒めてあげてんじゃん!」
「ははっ! 透、少し話したら? 忍なかなか休憩くれないだろうし。俺、中でチラシ配ってるから」
忍かぁ……鬼店長役、似合ってたもんなぁ。うん、休憩くれなそう。
「そうする! ありがと!」
「おう。じゃあ、良かったらうちのクラス来てくださいね」
また軽く会釈して、校舎に戻ってく大聖。
なんて爽やかに去って行くのっ! いい奴!
「爽やかなやっちゃなー」
「かっこいいし、好青年だね」
「でしょ!? 入学した時から仲いいんだー」
「へー。そうなんや」
「告白されたりした?」
「は!? ないない! 超友達!」
笑って言うと、翔太とキョウは顔を見合わせる。
「……透やもんな」
「大聖不憫」
「何が?」
「「いや別に」」
なんだよっ!



