プラチナ王子



「1-3で本格チャイナカフェやってまーす!」


あたしが呼び込みをしながら、奈々は横でチラシを配る。


奈々を見た男子はみんな頬を染めて、他校の人も保護者もウットリしていた。


あたしは子供に絡まれ、道行く人に可愛い~と笑われるだけ。


ふふふ……もうね、諦めるよ、あたし。



「あら、隼人先輩じゃない?」

「え?」


奈々の視線の先には、確かに隼人がいた。立ち止まって見ていると、隼人があたしたちに気付く。


「おぉ! 奈々! マジで綺麗じゃん!」


隼人は駆け寄ってくるなりそう言って、今度はあたしを上から下まで眺めてから吹き出した。


「文句ある!?」

「お前……ドンマイだな」


くっくっと肩を上下に揺らしながら、涙目であたしを哀れむ隼人の股間を蹴りあげたい。


「隼人こそ何!? そのスーツ!」

「あ? 似合うだろ?」


キランと口の端が光って見えたのは、気のせいだと思っとく。