「「うわぁああああああ!!」」
───ガンッ!
いつの間にいたのか、一目散に逃げたあたしと昴の後ろに真っ白な着物を着た血だらけの女の人が立っていた。
「コワイィィイ!!」
昴が嘆くと、「あたしの赤ちゃん蹴ったわねぇぇぇええ!!」と、まるで断末魔のような叫び声。
走りながら振り向くと、血だらけの女の人が全速力で追いかけてきていた。
「はひぃいいいいいい!」
「待てぇぇぇぇぇえ!!」
「コワイ! Do not come! のろわれたくないぃいっ!」
今にも胸の前で十字架を切りそうな昴と一緒に、とにかく走って走って走り続けた。
──はぁ。
──はぁ。
どれくらい走ったのか、血だらけの女の人はもう追いかけてこなかった。
「こっ、こわ……」
怖かった!
昴も肩で息をして、意気消沈なご様子。
「はぁっ……」
口を手の甲で抑えながら息を整え、ふと後ろを見れば、のそっとぬり壁の白いバージョンが茂みから出てくる。
デカイこんにゃくかと思った……。
昴も気付いたらしく、手と足が付いてる塗り壁を凝視していた。
さほど怖くないなと思いながら観察していると、のそっ、のそっ……と1人、2人と塗り壁が増えてくる。
「「…………」」
気付いた時は1人だった白いぬり壁。その後ろから、どんどんぬり壁が湧いて出てくる。



