「コイヌみた~い」
犬でいい。昴のそばに、いられるのなら。
「がんばったネ」
何も言わずにぎゅーっと抱きしめ返すと、昴はあたしの頭を撫でた。
「……wheedling child」
そう言って、また抱き返してくれた。
甘えん坊……だってさ。
甘えてるわけじゃないよ。甘えたいけど、今はそうじゃないよ。
好きで、好きで、大好きで。
制御のきかない想いが全身にめぐって、すり寄らずには、抱きしめ返さずには、いられなかったんだよ。
好きだと思う気持ちが、好きになってほしいと願う気持ちになった。
気付いてしまった。
好きになりすぎて、もう友達でいられない……って。
気持ちが高まってしまって、どうしようもない。
今にもこぼれ落ちてしまいそうで、何でか怖い。
あたしは昴の腕の中で、気づかれないように一筋の涙を流した。



