プラチナ王子


――――――…


カッチーンと誰もいない放課後の教室で固まるあたし。


……前髪、ちょんまげにしてみた。今日は赤いポンポン。気合い入れてみた。


だってあたし、化粧なんて眉毛整えてるくらいだから、気合い入れるとしたらぽんぽんしかなかった……っていうオチ?


「きっ、緊張してきた……っ」


先に帰った奈々は『おバカなところ見せすぎて嫌われないようにね?』と言い、うふふと笑って去っていった。


去り際にダメージ与える天才。去り際の魔術師、奈々。


……バカなのは仕方ないけど、嫌われたくはない……。


机におでこを付けて、両手はぷらんと下にさげた。


嫌われたらどうしよう……。いや、引かれたらどうしよう……。


昴って、バカ嫌いかな。嫌いだよね、王子だもん。何であたし、天才じゃないのかな。そこは天才に生まれてこようよあたし。


IQ200くらい欲しかったなぁ。

あたしのIQってどんくらいだろ……18くらい? いや38くらいかな……ってこれ、数学の点数だしね。


「はぁぁぁぁぁあ……」

「――トール?」


顔だけ上げると、昴があたしの前に立っていた。


「すばっ!」


ガタン!と椅子が音を立てるほど、勢い良く仰け反る。


びびびっくりした……! いつ入ってきたの!?