プラチナ王子



「スバル、ってよんで」

「……は……はひ」


いや、無理でしょ。緊張しすぎて白目剥いて気絶して終了ですけど、それでも呼べと言うのですか?


「トール」

「いや、あの……」


そんなにじっと見つめないで!!


「オネガイ……」

「いいとも!!」


そんな子犬みたいな顔されちゃ、ノックアウトです! 


その綺麗な顔犯罪ですよ。やばいですよ全世界の女子が虜になっちゃって世界震撼ですよ。


「……トール?」

「はい!?」

「ケーゴもだめだからね?」


はい今すぐにやめます! 敬語なんてさようなら! ゴミ箱にポイです!


「わかた? トール」

「分かった、昴!」


昴は本当に嬉しそうに笑って、チビのあたしの頭を撫でてくれた。



――すばる……、昴!



昴。


好き。



今日も大好き。



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