「だいじょぶ」
「へっ?」
昴先輩がお金を出そうとしたあたしと奈々を止めた。
「悪いから、いいわ」
「可愛い後輩に出させられへんやろ!」
「そんなに違わないから平気だよ」
いやいやでも……。
「オレにおごられるのは、イヤ?」
「えっ!?」
俺に奢られるのは……?
「隼人先輩にも奢ってもらったんやろ? ならえぇやんっ!」
あぁっ! 聞かれてた!? いやでも、隼人と昴先輩じゃ次元が違うんですけど!!
「じゃあ、お言葉に甘えて」
ええ!? 奈々の裏切り者っ!
「トール?」
昴先輩が、財布をしまわないあたしをジッと見つめてくる。
はひ……。
「じゃあ……お、お言葉に甘えて」
「はははっ! 透が言うと変やな!」
「そうだねぇ」
「ひどい!」
翔太とキョウに怒りながらも、会計を済ませる昴先輩に、本当にいいのかなと思ってしまった。
「ありがとうございましたー」
店を出る間際に隼人に手を振ると、軽く手を上げて笑ってくれる。
隼人の彼女見たかったなぁ……って、それはいつでもいいじゃん!
慌てて前を歩く昴先輩を追いかけ、声をかけた。



