「ってぇな! 弱いって何だよ!」
「え? 弱いじゃん」
「股関蹴られたら誰でも弱いっつーの!」
「そうだけど~……ぷっ」
「笑ってんじゃねー!」
蹴られた後の隼人の姿思い出したらついね、つい。
「……奈々は、もうえぇんか?」
「いいわよ? ちゃんと謝ってくれたもの。ねぇ? 隼人先輩」
クスクスと楽しげに笑う奈々に隼人は眉を寄せたけど、返す言葉が見つからないみたい。
「ほんなら、えぇけど……」
「まあ俺たちも言い返したからね」
翔太とキョウが続けて言うと、隼人は大きく溜め息をついた。
「とにかく俺は謝ったからな! さっさと行けっ」
隼人はあたし達を追い払うような仕草をして、ドサッと席に座る。
あたしと奈々が顔を見合わせて笑ってる間に、「ほな行こかー」と翔太たちはレジに向かっていった。
「隼人お金っ! あたしと奈々の飲み物代、ここ置いとくね」
同じテーブルだから、会計が一緒だ。
「はー? いらねーよ」
「え? いやでも」
「千円くらい払えるっつーの」
「いやでも、悪いし」
「しつけぇな! 奢ってやるから早く行けっ!」
「……ありがとう」
「おー」
奈々もお礼を言って、すでにレジの前に集まっていた昴先輩たちのもとへ向かう。



