プラチナ王子



「透と奈々っていつから友達なん?」


注文したケーキを美味しく食べながら話していると、唐突に翔太が聞いてきた。


「中学3年生からよね」

「初めて同じクラスになったんだよねっ!」

「私が嫌がらせされて、透が守ってくれて」


隣に座る奈々は、懐かしそうに微笑む。


「嫌がらせって、昴みたいな?」

「ソーコにとじこめられたの!?」

「靴隠されたり、呼び出されたり、机に落書きとかよね」

「イジメやんけ!」


そうそう。もう見てられなったっていうか、ね。


うんうん、と頷いていると奈々は「でも」とあたしを見てから昴先輩たちに笑顔を向けた。


「透がある日怒ってくれたのよ」

「うわっ、その話はしなくていいよ!」


何だか奈々の口から昔話をされると、胸がくすぐったい。


「キキタイッ」

「人間小さいんだよって、校庭に埋めてやろうか?って言ったのよね?」

「「ぶはっ!」」

「やめて奈々ぁぁああ!!」

「透、キレると人格変わんねんな」

「最終的に何をさせたんですっけ?」


また好奇の目で見る昴先輩たちにガックリとうなだれる。諦めたとも言うけど。


「……土下座で謝らせた」

「「鬼ーーっ!!」」


ゲラゲラ笑う翔太とキョウに、何でか周りのお客さんまで笑っている。


爆笑されんの今日何回でしょうかねー……うふふ……。