江藤美彩《みさ》は、私立明正高校に通う2年生。フィギュアスケートをやっている意外、普通の女子高生。
「みさー、早く次の移動教室の授業始まるから行こうよ。」
友達の里香《りか》が、教室の外で待ってくれている。美彩は、ひとり日直の仕事の黒板を消していた。友達が手伝ってくれる訳もなく、あと4分で授業が始まってしまう。どうにも、美彩の身長では届かない所があった。
「先、行ってて」
いつもそうだ。日直は、ペアなのだが頼まれると引き受けてしまう。…それが悪い癖だとわかっていたのだけれど…。
「手伝うよ」
そっと手を差しのべてくれたのは、同じクラスのイケメンで人気の桐谷《きりや》くんだった。
「みさー、早く次の移動教室の授業始まるから行こうよ。」
友達の里香《りか》が、教室の外で待ってくれている。美彩は、ひとり日直の仕事の黒板を消していた。友達が手伝ってくれる訳もなく、あと4分で授業が始まってしまう。どうにも、美彩の身長では届かない所があった。
「先、行ってて」
いつもそうだ。日直は、ペアなのだが頼まれると引き受けてしまう。…それが悪い癖だとわかっていたのだけれど…。
「手伝うよ」
そっと手を差しのべてくれたのは、同じクラスのイケメンで人気の桐谷《きりや》くんだった。

