「ねぇ〜また幼なじみくん。女子に囲まれてるよ〜?いいの?」

みゅーちゃんの言葉で廊下を見ると本当に囲まれてた

ともやが

「本当にモテモテだね〜。ともやくんは」

それは仮面を被ったともやだよ

って今すぐ言いたいけど誰も信じないだろう

うん、それでいい

素の顔を知ったらみんなどんな反応するかな

知られたい気もするけど、知られたくない気もする

素の顔を知ってるのは私だけ

ずっとそれでいい


ともやはずっと裏の顔でみんなに笑顔を振りまいていて欲しい


それが私の本音


「志都紅〜、かえろーぜー!」

さっきまで廊下でみんなに笑顔振りまいてたのに、もう私だけが知ってる顔に戻った


て、気がついたら教室に誰もいなかった

どれだけボーとしてたのよ


「いいよ!今日は別にどこにも行く予定は無いから」

無愛想に聞こえるけどこれが私


嘘に嘘を重ね続ける私とともや

モテるともやと、あまり人と関わらない私


別にトラウマがあったとか、いじめがあったとかそういう訳では無いけど

これが本当の私

クールぶるのも疲れるわ