超イケメン男子たちと、ナイショで同居することになりました!?


二人のにっこり笑顔に、周りが凍えてる。あの淀橋先輩は、司会補佐に「胃痛がするので白湯をください」って言ってるし!ひぇ、初っ端からこの緊迫感!どうか平和に終わりますように……!

「ではスローガンから決めます。案のある方は挙手を、はい。ナツ校の遊馬くん」
「優勝旗 手にするまで 走り抜け。でイイんじゃない?」
「フユ校も異論なしだよ」

満場一致らしく、お題は次へ移る。種目については去年と同じ。チーム分けも、くじ引きでなんなく決まった。驚くことに、光の速さで議題が進んでいく。この調子だと、五分後には終わりそう!――だけど私は甘かった。
司会が「予算について」と言った瞬間。全員が全員、配布された資料に目を落とし、シャーペンを強く握る。どうやら、ここからが本番らしい。

「一ついいかな?この〝備品管理費〟って何だろう。備品を用意するお金は必要でも、管理するお金はいらないはずだよ」
「紫温くんも、牛乳は冷蔵庫に入れるでしょ?そこに電気代が必要でしょ?そういう事だよ〜」
「体育祭の備品は冷やさないけどね」
「言葉のあやだって~」

ニコニコ笑い合っているものの、2人から「負けないぞ」ってオーラがにじみ出てる。私も白湯をもらいたい……っ。するとフユ校の一人が「五ページだけど」と。私が作成したグラフを指摘した。