「「……」」
私とお姉ちゃんは動画が終わっても暫くの間パソコンの前から動けなかった。まさか太田先輩から告白されるとは思ってもいなかった。
「鈴音ちゃん……どうするの?」
「どうするって……」
困った。正直に言えば今、私の頭の中は真っ白になっている。するとお姉ちゃんが私の方を振り向いた。その目はキラキラしている。
「すごいじゃない鈴音ちゃん! まさかこんな風に告白されるなんて、まるでドラマのようだわ! とってもロマンチストな男性なんじゃないの? それで鈴音ちゃんはどうするの? OKするの? しないの!?」
「え? え? そ、そんな事急に言われても……」
だって、頼りがいのある先輩だとは思っていたけれども……まさか告白されるなんて思ってもいなかったから。
「ねえ、太田先輩ってどんな人なの? お姉ちゃんに教えてくれる?」
お姉ちゃんはもうさっきの動画に興味深々だ。これは……きちんと答えなければ開放してくれなさそうな雰囲気だったので、恵利さんの詳細は説明せずに、女性客に絡まれた時、助けてくれたことや元気づけてくれた話、そして落ち込んでいる私にランチをおごってくれたり、猫の動画を送ってくれたことなどを話した。
するとお姉ちゃんはため息をついた
「鈴音ちゃん……そこまでされていて気付かなかったの? 先輩が鈴音ちゃんに好意を寄せているって事」
「う、うん……」
私って……相当鈍いのだろうか?
「でも鈴音ちゃんのそういうところが男の人にはいいのかしらね? それで鈴音ちゃんはどうしたいの?」
「わ、私は……。まだ直人さんと別れたばかりだし……」
太田先輩の事は頼りがいがある先輩だとは思っていたけれども、恋愛対象としては一度も見たことは無かった。それなのに、いきなりこんな形で告白してくるなんて、今は驚きでしか無い。
「鈴音ちゃん。でも、その直人さんって人とはもう……」
「う、うん。分かってる。もう二度と会うことも、連絡をとってもいけないって事は……。それに私、当分誰とも恋愛する気には……だって……」
忘れられない。忘れられっこない。だって……付き合うきっかけはどうであれ、いつの間にか私は直人さんの事が大好きになっていたのだから…‥。
思わずうなだれると、不意にお姉ちゃんに抱き寄せられた。
「お、お姉ちゃん……?」
お姉ちゃんは私の髪をなでてきた。
「ごめんなさいね、鈴音ちゃんの好きにすればいいわ。相手の男性も返事は急がないって言ってくれてるし。ゆっくり考えれば良いんじゃないの? 優しそうな人だから鈴音ちゃんがどんな返事をしてもきっと受け入れてくれるわよ」
「うん……ありがとう、お姉ちゃん……」
私はそっと、お姉ちゃんの背中に手を回した――
****
お昼ごはんはお姉ちゃんが作ってくれたラザニアを食べた。その後私は『千駄ヶ谷大通り商店街 』へ買い物に来ていた。目的は気分転換と新しい入浴剤を購入する為だった。商店街をぶらぶら歩いていると、店先に可愛らしいソープが棚の上に並べられてるのが目に止まった。丸くコロンとしたソープはどうも手作り品のようだった。
「へ〜ここのお店、バスグッズが売ってるんだ。ちょっと覗いてみようかな?」
早速足を踏み入れてみると、店内は思ったよりも広くて数人の女性客が商品を見ていた。木製の陳列棚にはそれぞれ、バスソープにシャンプーバー、そしてコンディショナーバーまで売っているのを見たときには驚いた。
「すごい…・・・こんなのがあるんだ」
見本用のソープが置いてあったので、香りを嗅ぐと、フローラルの香りがして、とても私好みの香りだった。そして気付けば、店を出る頃には4000円以上の買い物をしてしまっていた。
「ふ〜入浴剤だけ買いに来たつもりだったのにな……」
買い物袋を見ながら思わずため息が出てしまった。だけど、良い買い物が出来たと思う。年が開けたら早速使ってみよう。
「さて、帰ろうかな」
大好きなバスグッズを買った私は満足しながら家路を急いだ――
私とお姉ちゃんは動画が終わっても暫くの間パソコンの前から動けなかった。まさか太田先輩から告白されるとは思ってもいなかった。
「鈴音ちゃん……どうするの?」
「どうするって……」
困った。正直に言えば今、私の頭の中は真っ白になっている。するとお姉ちゃんが私の方を振り向いた。その目はキラキラしている。
「すごいじゃない鈴音ちゃん! まさかこんな風に告白されるなんて、まるでドラマのようだわ! とってもロマンチストな男性なんじゃないの? それで鈴音ちゃんはどうするの? OKするの? しないの!?」
「え? え? そ、そんな事急に言われても……」
だって、頼りがいのある先輩だとは思っていたけれども……まさか告白されるなんて思ってもいなかったから。
「ねえ、太田先輩ってどんな人なの? お姉ちゃんに教えてくれる?」
お姉ちゃんはもうさっきの動画に興味深々だ。これは……きちんと答えなければ開放してくれなさそうな雰囲気だったので、恵利さんの詳細は説明せずに、女性客に絡まれた時、助けてくれたことや元気づけてくれた話、そして落ち込んでいる私にランチをおごってくれたり、猫の動画を送ってくれたことなどを話した。
するとお姉ちゃんはため息をついた
「鈴音ちゃん……そこまでされていて気付かなかったの? 先輩が鈴音ちゃんに好意を寄せているって事」
「う、うん……」
私って……相当鈍いのだろうか?
「でも鈴音ちゃんのそういうところが男の人にはいいのかしらね? それで鈴音ちゃんはどうしたいの?」
「わ、私は……。まだ直人さんと別れたばかりだし……」
太田先輩の事は頼りがいがある先輩だとは思っていたけれども、恋愛対象としては一度も見たことは無かった。それなのに、いきなりこんな形で告白してくるなんて、今は驚きでしか無い。
「鈴音ちゃん。でも、その直人さんって人とはもう……」
「う、うん。分かってる。もう二度と会うことも、連絡をとってもいけないって事は……。それに私、当分誰とも恋愛する気には……だって……」
忘れられない。忘れられっこない。だって……付き合うきっかけはどうであれ、いつの間にか私は直人さんの事が大好きになっていたのだから…‥。
思わずうなだれると、不意にお姉ちゃんに抱き寄せられた。
「お、お姉ちゃん……?」
お姉ちゃんは私の髪をなでてきた。
「ごめんなさいね、鈴音ちゃんの好きにすればいいわ。相手の男性も返事は急がないって言ってくれてるし。ゆっくり考えれば良いんじゃないの? 優しそうな人だから鈴音ちゃんがどんな返事をしてもきっと受け入れてくれるわよ」
「うん……ありがとう、お姉ちゃん……」
私はそっと、お姉ちゃんの背中に手を回した――
****
お昼ごはんはお姉ちゃんが作ってくれたラザニアを食べた。その後私は『千駄ヶ谷大通り商店街 』へ買い物に来ていた。目的は気分転換と新しい入浴剤を購入する為だった。商店街をぶらぶら歩いていると、店先に可愛らしいソープが棚の上に並べられてるのが目に止まった。丸くコロンとしたソープはどうも手作り品のようだった。
「へ〜ここのお店、バスグッズが売ってるんだ。ちょっと覗いてみようかな?」
早速足を踏み入れてみると、店内は思ったよりも広くて数人の女性客が商品を見ていた。木製の陳列棚にはそれぞれ、バスソープにシャンプーバー、そしてコンディショナーバーまで売っているのを見たときには驚いた。
「すごい…・・・こんなのがあるんだ」
見本用のソープが置いてあったので、香りを嗅ぐと、フローラルの香りがして、とても私好みの香りだった。そして気付けば、店を出る頃には4000円以上の買い物をしてしまっていた。
「ふ〜入浴剤だけ買いに来たつもりだったのにな……」
買い物袋を見ながら思わずため息が出てしまった。だけど、良い買い物が出来たと思う。年が開けたら早速使ってみよう。
「さて、帰ろうかな」
大好きなバスグッズを買った私は満足しながら家路を急いだ――



