愛とか恋とは、無縁だと思っていた。

廊下にはたくさんの生徒の姿。

いつもは眩しく見えていたそれが、今日は当たり前のように思えるんだから、恋愛ってすごい。

ゆっくりとした足取りで中庭に向かう。

きっと今日も如月先輩は中庭でひとりだろう。

人だかりを避けながら歩いていても、ぶつかるときはぶつかってしまう。

そうならないよう、細心の注意を払っていたんだけど……。

「きゃあ!」

「ご、ごめんなさい……!」

不運なことに1番面倒なタイプの集団にぶつかってしまった。

金髪のサバサバ系ギャルがいるかと思いきや、お姫様みたいに髪をふたつに結った子もいれば、長身で塩顔イケメンな子もいる。

私がぶつかった子は、言い方は悪いけれど明らかにぶりっ子そうな女子生徒。

「痛い〜、翔くん助けて〜!」
「ったく、瑞季は甘えん坊だな……。ぶつかったくらいで痛くもなんともねーだろ。おねーさん、すんません」

「いえ、あ、私こそ……。本当にすみませんでした!」

叫ぶようにそう言い残し、私は早足で