「大丈夫だよ。僕がキヨにお星様採ってあげるから」



イノリくんはキヨちゃんと手を繋ぐと、お星様が綺麗に見える場所に走りました。




真っ暗な空に敷き詰められたお星様のビーズ。





「どのお星様が欲しい?」



イノリくんがキヨちゃんに聞くと、キヨちゃんはニッコリと微笑みました。



「イノリのおめめにいるお星様が欲しい」



キヨちゃんが欲しがったのは

イノリくんのおめめに反射するお星様。





もちろん、おめめをあげることは出来ません。





「これは採れないよ。お空のお星様を採ってあげる」



「やだやだ!!イノリのおめめにいるお星様がいい!!」



キヨちゃんは再び泣き出してしまいます。





うえーん

うえーん





イノリくんはまた困ってしまいました。









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