【After story】傷だらけの少女は、初恋相手の幼馴染にドロ甘に溺愛される。

まるでもう夫婦のような生活。

朝一緒に起きて、ご飯を食べて……。

でも、不安に思っちゃう。

女の子ってやっぱり、結婚を夢見るものじゃん?

……もし、結婚しても……この関係は続くのかって。

何も変わらないなら、私……。

中途半端な関係でも、夫婦のような生活だから、結婚したあとのことが想像できない。



「はい、できたよ。いただきまーす」

「いただきます」



士綺くんは私が作った目玉焼きに手をつけた。



「美味い。やっぱり椿月の料理は世界一だな」

「そんなことないって。一般的な料理だし、士綺くんも料理は人並みにできるでしょ」

「椿月ほど美味くはないけどな」



私は士綺くんと笑い合いながら食事を平らげた。



「じゃあ、そろそろ出かけるか」

「うんっ」



最初はどこに行くのか不安だったけど、段々楽しみになってきた。

どこに行くんだろ。どうせなら甘いもの食べたいな。