私のシフトの休憩時間は13時から15時までの2時間。
真斗に会わないようにする為、13時ちょうどに桜丘に来るように伝えた。

「陽菜もう休憩じゃない?」

琴葉にそう言われ時計を見ると13:03になっていた。

「ほんとだ」

お昼時で混みあっていて、着替えの手伝いを頼むのは無理そうだ。このメイド服は1人で脱ごうとすると30分くらいかかってしまう。

「陽菜それで行ってきなよ」

見兼ねた琴葉が手を動かしながらそう言う。

「えだってこれはさすがに」

「めっちゃ可愛いよ。せっかくだからそれで回ってきなよ。手離せないからしょうがないでしょ!ね!早く行かないと待たせて、待たせてると人だかりできちゃうよ!」

本当は最初からそうさせる気だったんじゃないの?という言葉を飲み込み、私は早足で校門に向かった。