「それで、具体的な発動方法についてだが────」
細かい手順について説明する兄に、私は時折質問を投げ掛けながら相槌を打つ。
初めての魔法実践ということもあり、基礎の基礎まで教えてもらった。
それらの内容をリディアの優秀な頭脳に叩き込み、私は早速発動準備に取り掛かる。
大事なのは、移動する距離の間隔を正確に把握していること。
ただ漠然と移動する距離を知っているだけじゃ、ダメ。
『1メートルは畳の短い面より、やや大きい』というように、具体的なイメージを持っていることが大事。
銀の杖を母に預け、両手を前に突き出す私は体内魔力をそっと動かす。
移動距離の間隔を有名な建物や山の長さに例えて想像しながら、次元に干渉した。
すると────目の前に鳥居を連想するような門が現れる。
これが────現在位置と目的地を繋げるゲート?
聞いていた転移魔法の効果内容と酷似しているソレを、私はじっと見つめた。
『本当にあちら側へ繋がっているのだろうか?』と疑問に思い、そっと覗き込むものの……残念ながら、向こうの景色は見えない。
ただ白く光っているだけ。
細かい手順について説明する兄に、私は時折質問を投げ掛けながら相槌を打つ。
初めての魔法実践ということもあり、基礎の基礎まで教えてもらった。
それらの内容をリディアの優秀な頭脳に叩き込み、私は早速発動準備に取り掛かる。
大事なのは、移動する距離の間隔を正確に把握していること。
ただ漠然と移動する距離を知っているだけじゃ、ダメ。
『1メートルは畳の短い面より、やや大きい』というように、具体的なイメージを持っていることが大事。
銀の杖を母に預け、両手を前に突き出す私は体内魔力をそっと動かす。
移動距離の間隔を有名な建物や山の長さに例えて想像しながら、次元に干渉した。
すると────目の前に鳥居を連想するような門が現れる。
これが────現在位置と目的地を繋げるゲート?
聞いていた転移魔法の効果内容と酷似しているソレを、私はじっと見つめた。
『本当にあちら側へ繋がっているのだろうか?』と疑問に思い、そっと覗き込むものの……残念ながら、向こうの景色は見えない。
ただ白く光っているだけ。