「ニクスもリディアも私達のワガママを聞いてくれて、本当にありがとう」

「家族四人で過ごしていけることを、心より嬉しく思う」

「いえ……僕はただ、自分の気持ちに従っただけです。母上達のワガママだから、リディアを妹として受け入れた訳ではありません」

 若干頬を赤くしながらも訂正を入れる兄に、私も同調しようとする。
────が、急に目眩を覚えて床に膝をついた。

 あ、あれ……?なんだか、いきなり体が重く……。

 一件落着してホッとしてしまったせいか、私の体調は急激に悪化。
体に上手く力が入らず、グニャグニャと歪む視界で意識を朦朧とさせることしか出来なかった。

「「「リディア……!」」」

 倒れる私を見て焦った兄達は、慌てて体を支える。
そして、必死に呼び掛けるものの……私はあっという間に気を失い、気づいた時にはベッドの上だった。