「だ、大丈夫ですか……!?」

「ああ、問題ない」

 片手を上げて応じる僕は、クルリと後ろを振り返る。
そして、思案顔の幼馴染みをじっと見つめた。

「なあ、リエート────お前のギフト、今ここで使えるか?」

「!!」

 驚いたように目を見開き、リエートは一瞬固まった。
かと思えば、

「おうよ!」

 と、元気よく返事する。
本当は使いたくないだろうに。
何故なら、リエートのギフトは使った後の反動が凄まじいから。
ここ数年で体も大きくなり、耐性がついたとはいえ……ギフトを酷使すれば、寝込んでしまう。
だから、この手はあまり使いたくなかったのだが……リディアを一人で戦わせるのは、どうしても嫌だった。